給付金・奨学金

 病気や災害などの様々な事情で家計が苦しいとき、確認しておきたいのが給付金や奨学金の情報です。

 このページでは給付金や奨学金についてのコラムを掲載していきます。

また、困ったときは一人で悩まずに、それぞれの支援窓口に相談してみましょう。

給付型奨学金

 お子さんが進学を迎えたご家庭も多いと思います。喜ばしい半面、高額な学費は、親にとって頭の痛い問題です。お子さんが小さいうちから教育資金の準備を始めたというご家庭もありますが、それでも足りない場合は、奨学金や教育ローンで補うことになります。

 奨学金の代表的なものに日本学生支援機構の貸与型(1種・2種)と給付型があります。貸与型は返還(返済)する必要がありますが、給付型は不要です。また、給付型の対象者は支給を受けられるだけでなく、進学先の大学等に申し込むことで、授業料や入学金の免除や減額も受けることができます。支援を受けられる額は、世帯収入によって異なります。給付型の対象であっても、あわせて貸与型を受けることも可能です。

 給付型の奨学金を受けるには、世帯収入の要件を満たす必要がありますが、この要件が2024年度より拡充され、扶養する子供が3人以上の世帯(多子世帯)であったり、私立の理工農系の学科等に通ったりする学生の場合、世帯収入の上限が拡大しました。

 例えば、両親のどちらかが働いていて子供が3人いるご家庭で、学生が私立大学に自宅から通学する場合、生計を維持している人の収入が379万円から635万円以下であれば、月額9600円の給付を受けることができます。

 給付型の奨学金を受けることができる要件は世帯収入や資産、学生の進路や家族構成でも異なります。これを判断するための目安として、日本学生支援機構の「進学資金シミュレーター-JASSO」があります。ここに情報を入力することで自分が要件に該当するかどうか、また給付される金額も試算することができます。

 奨学金を検討している方や、今まで給付型奨学金に該当しなかった方も本年度から受けられる可能性がありますので、確認してみましょう。

2024年(令和6年)5月7日(火曜日) 北海道新聞 おうちの経済 掲載

奨学金(日本学生支援機構)の返還が困難な場合

奨学金の返還が困難な場合、放っておいて滞納してしまうと延滞利息が付いたり、連帯保証人や保証人に連絡が行くことになります(人的保証の場合)。支払いが困難な場合には、一定期間返還額を二分の一や三分の一にできる減額返還制度や、返還そのものを一定期間待ってもらえる返還期限猶予制度というものがあります。返還が難しいと思ったら、まずは相談してみましょう。